ペットショップで気になる子犬を見つけると、
「かわいい!」
が先に来て、確認したかったことが全部飛んでしまいませんか?
私も犬が大好きなので、その気持ちはよく分かります。笑
しかし、子犬を家族として迎えるなら、抱っこしたときのかわいさだけでなく、健康状態や普段の食事、治療歴なども確認しておきたいところです。
私は以前、ペットショップで犬や猫の管理・接客など、店舗業務全般に携わっていました。
また、これまで実際に複数の犬をペットショップから迎えています。
この記事では、元ペットショップスタッフである私が、気になる子犬を迎える前に確認していることを、実体験を交えて紹介します。
食事時間に見ているポイントや、子どもが抱っこするときに必ず守っていることもまとめました。
※私はペットショップで勤務した経験がありますが、獣医師ではありません。子犬の健康状態については、販売店から説明を受けて健康診断書などを確認し、必要に応じて獣医師へご相談ください。
- 子犬を迎える前に確認したいこと一覧
- 子犬に触る前はお店のルールに従って消毒する
- 子どもが抱っこするときは座らせて大人が支える
- 健康診断の結果と現在の状態を確認する
- 店頭の健康状態表示は記号の意味まで確認する
- わが家のダックスにも説明を受けた項目があった
- 目・鼻・耳・お尻や歩き方も見ておく
- これまでの治療歴も聞いておく
- 可能なら食事時間に実際の食いつきを見る
- ご飯前の鳴き方から食への関心も見ている
- お迎え後すぐにフードを変えないためにも確認する
- 甘噛みだけで攻撃的と決めつけない
- ワクチンは回数だけでなく接種日も確認する
- マイクロチップの変更登録も確認する
- 普段の性格や生活リズムを聞く
- 契約内容と保証はその場で確認する
- 販売店からの説明を聞くだけでなく質問する
- 店頭で使える確認チェックリスト
- まとめ|かわいさだけでなく普段の様子まで確認しよう
- 参考情報
子犬を迎える前に確認したいこと一覧
私が子犬を迎える前に確認している主な項目はこちらです。
- 健康診断を受けた日と診断結果
- 噛み合わせや体の特徴
- これまでの治療歴
- 現在飲んでいる薬の有無
- ご飯の種類・量・食いつき
- ご飯を準備したときの反応
- ワクチンの種類・回数・接種日
- 駆虫や便検査の実施状況
- マイクロチップの変更登録方法
- 普段の性格や鳴き方
- 抱っこしたときの様子
- 契約内容や保証
- お迎え後に体調を崩した場合の連絡先
すべてをその場で思い出すのは難しいので、確認したいことをスマートフォンにメモしてから来店するのがおすすめです。
子犬に触る前はお店のルールに従って消毒する
気になる子犬を見つけると、すぐに触ったり抱っこしたりしたくなるかもしれません。
しかし、子犬に触る前には、お店のルールに従って手指を消毒しましょう。
特にワクチンプログラムが完了していない子犬は、感染症に注意が必要です。
自宅のペットや、ほかのお店の動物に触れたあと、そのまま子犬に触るのは避けます。
複数の子犬を見せてもらう場合も、自分の判断で続けて触らず、その都度スタッフさんの指示に従いましょう。
消毒したから絶対に大丈夫という意味ではありません。
その日の体調やワクチンの接種状況によって抱っこできない場合もあるため、まずはスタッフさんへ確認してください。
子どもが抱っこするときは座らせて大人が支える
私が特に守ってほしいと思っているのが、子犬の抱っこ方法です。
子犬を抱っこするときは、床や低い椅子に座ってから抱くようにします。
小さな子どもが抱っこする場合は、子どもだけに任せません。
わが家でも、子どもには必ず座るように伝えています。
そして私は、子犬が急に動いてもすぐに支えられるよう中腰になり、胸やお尻に手を添えています。
子犬はテンションが高くなりやすく、抱っこしている途中で急に体を動かしたり、腕から飛び出そうとしたりすることがあります。
「座っているから大丈夫」と油断せず、大人がそばで支えるところまでをセットにしてください。
小さな子犬にとって、高い位置からの落下は大きな事故につながる可能性があります。
家族全員が安全な抱き方を覚えることも、お迎え前の大切な準備です。
健康診断の結果と現在の状態を確認する
見た目が元気そうでも、外から見ただけでは分からないことがあります。
まず確認したいのが、動物病院で健康診断を受けた日と、その結果です。
私は次のような点について説明を受けるようにしています。
- 噛み合わせ
- 鼠径ヘルニア
- 泉門開存、いわゆる「ペコ」
- 膝蓋骨脱臼、いわゆる「パテラ」
- 狼爪の有無や状態
- 男の子の場合は睾丸の状態
- 心音など、健康診断で指摘されたこと
- 現在経過観察中の項目
- 将来治療が必要になる可能性
- 日常生活で気をつけること
これらは、購入する側が子犬を触って診断するための項目ではありません。
販売店から獣医師による健康診断の結果を見せてもらい、分からない言葉があれば、そのままにせず説明してもらいましょう。
「問題があります」「問題ありません」という結論だけではなく、現在の程度や今後の経過について確認することが大切です。
店頭の健康状態表示は記号の意味まで確認する
ペットショップによっては、子犬の紹介カードに健康状態の確認欄が設けられています。
私が実際に見たお店では、ヘルニア、噛み合わせ、膝、皮膚、目、鼻、耳、生殖器、肛門などの項目が表示されていました。
ただし、丸やチェックなどの記号だけでは、
「異常なしという意味なのか」
「確認済みという意味なのか」
「現在経過観察中なのか」
まで分からないことがあります。
気になる印や記載があれば、スタッフさんに次のように聞いてみましょう。
- この印はどういう意味ですか?
- いつ受けた健康診断の結果ですか?
- 現在も治療や経過観察が必要ですか?
- 将来的に治療が必要になる可能性はありますか?
- 普段の生活で注意することはありますか?
店頭表示を見ただけで判断せず、可能であれば健康診断書も確認してください。
わが家のダックスにも説明を受けた項目があった
実際にわが家へ迎えたダックスには、オーバーショットと軽度の鼠径ヘルニアがあり、お迎え前に説明を受けました。
迎えたあとは、日常生活で特に困ることなく過ごしていました。
ただし、これはあくまでわが家の犬の例です。
同じ名称であっても、程度や治療の必要性、将来注意することは、その子によって異なります。
健康上の特徴があるからといって、必ずしも迎えられないという意味ではありません。
大切なのは、現在の状態や必要なケア、将来かかる可能性のある費用について説明を受け、家族が理解したうえで判断することだと思います。
分からないことや不安なことがあれば、購入を決める前に獣医師へ相談できないか確認しましょう。
目・鼻・耳・お尻や歩き方も見ておく
健康診断書だけでなく、実際の子犬の様子も見ておきます。
私が確認するのは、次のような部分です。
- 目やにが多くないか
- 鼻水や咳が出ていないか
- 耳や皮膚が極端に汚れていないか
- お尻が便で汚れていないか
- 歩き方に気になるところがないか
- 元気に動いているか
- 毛並みや体つき
- 便の状態
- 最近の体重と増え方
一度見ただけで健康状態を判断することはできません。
気になるところがあれば自分で診断せず、
「普段からこの状態ですか?」
「健康診断では何か言われていますか?」
とスタッフさんに確認しましょう。
これまでの治療歴も聞いておく
私が必ず聞いておきたいのが、これまでの治療歴です。
ペットショップにいる子犬の中には、咳や鼻水、お腹の不調などで治療を受け、一時的にバックヤードで過ごしていた子もいます。
治療を受けたこと自体が悪いわけではありません。
確認したいのは、次のような点です。
- どのような症状があったのか
- いつ頃治療を受けたのか
- どのような薬を使用したのか
- 現在は治療を終えているのか
- 症状を繰り返していないか
- 今後も通院や経過観察が必要か
「治療済みです」と聞いて終わるのではなく、可能であれば診療記録や投薬内容も確認しておきましょう。
お迎え後に体調が変化したとき、以前の治療歴が動物病院での診察に役立つこともあります。
可能なら食事時間に実際の食いつきを見る
子犬を迎える前には、現在食べているご飯についても確認します。
- フードの商品名
- ドライフードのままか、ふやかしているか
- 1回に食べている量
- 1日の食事回数
- 食べ終わるまでの時間
- 普段から完食するか
- 食べ残すことがあるか
- 最近食欲が落ちたことはないか
- お腹を壊しやすくないか
可能であれば、子犬の食事時間に合わせて来店し、実際に食べる様子を見せてもらうのもおすすめです。
スタッフさんから「よく食べています」と聞くだけでなく、どのくらいご飯に関心を持ち、どのような勢いで食べるのかを自分の目で確認できます。
ご飯前の鳴き方から食への関心も見ている
私はスタッフさんに、
「この子は、ご飯の前によく鳴きますか?」
と聞くこともあります。
実際の鳴き声や鳴き方を知るためでもありますが、一番見たいのは、その子がご飯にどのくらい関心を持っているかです。
ご飯の準備が始まると、
「早く!早く!」
と言うように鳴いて待つ子もいれば、ご飯を準備していてもあまり関心を示さない子もいます。
可能であれば、準備中の反応から実際に食べ終わるまでを見せてもらいます。
ただし、その日の眠気や緊張、周囲の環境によって、普段どおりの反応をしないこともあります。
一度の様子だけで判断せず、普段の食いつき、食べ残しの有無、最近の体重の変化もスタッフさんに確認しておきましょう。
お迎え後すぐにフードを変えないためにも確認する
環境が大きく変わるだけでも、子犬にとっては負担になります。
お迎えと同時にご飯まで急に変えなくて済むように、まずはお店で食べているフードを確認しておきましょう。
私は次のような方法で記録しています。
- フードの袋を撮影させてもらう
- 正式な商品名をメモする
- 1回分の量を確認する
- ふやかす場合は水分量や時間を聞く
- 数日分を持ち帰れるか確認する
今後フードを変更したい場合は、子犬の体調を見ながら、必要に応じて獣医師へ相談してください。
甘噛みだけで攻撃的と決めつけない
抱っこしたときに、手や服を噛む子犬もいます。
子犬は口を使って周囲を確かめたり、遊んだりします。また、歯の生え替わりによる違和感から、さまざまなものを噛むこともあります。
そのため、少し甘噛みしただけで、
「この子は攻撃的なのかも」
と決めつける必要はありません。
ただし、普段どのくらい噛むのか、興奮すると噛み方が強くなるのか、お店ではどのように対応しているのかは確認しておきたいところです。
子どもがいる家庭では、子どもの手や服を噛む可能性があることも説明し、子犬と子どもだけにしないようにしましょう。
ワクチンは回数だけでなく接種日も確認する
ワクチンについては、
「何回受けていますか?」
だけで終わらせず、次の内容を確認します。
- 接種した日
- 接種したワクチンの種類
- 現在までの接種回数
- 次回の接種予定
- 散歩を始める時期の目安
- 狂犬病予防注射について
- 駆虫や便検査の実施状況
必要なワクチンの種類や接種時期は、月齢や健康状態、生活環境などによって異なります。
「○回終われば必ず散歩できる」と自己判断せず、お迎え後に動物病院で相談してください。
ワクチン証明書や健康診断書は、お迎え後も大切に保管しましょう。
マイクロチップの変更登録も確認する
ペットショップなどからマイクロチップが装着された犬や猫を迎えた場合、新しい飼い主の情報へ変更登録する必要があります。
お店で次の内容を確認しましょう。
- マイクロチップが装着されているか
- 登録証明書はいつ受け取れるか
- 変更登録をどのように行うか
- 登録に期限や手数料があるか
お店側で登録されていても、自動的に購入者の名義へ変わるわけではありません。
登録証明書を受け取ったら、そのままにせず手続きを進めてください。
▶︎ 環境省|犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/chip_qa.html
普段の性格や生活リズムを聞く
抱っこしている数分間だけでは、その子の普段の様子は分かりません。
次のようなこともスタッフさんに聞いてみましょう。
- 人が近づいたときの反応
- 抱っこが好きか
- ほかの犬への反応
- 一人になると鳴くか
- ご飯前以外にもよく鳴くか
- 夜はどのように過ごしているか
- トイレの様子
- よく遊ぶおもちゃ
- 苦手な音や動き
- ケージの中で落ち着けるか
- 普段どのくらい眠っているか
店頭では元気いっぱいでも、普段はよく眠る子かもしれません。
反対に、抱っこ中は静かでも、ケージでは活発に遊んでいることもあります。
一つの場面だけで性格を決めず、普段お世話をしているスタッフさんから詳しく聞くことが大切です。
契約内容と保証はその場で確認する
子犬を迎えるときは、契約書や保証内容も確認します。
- 生体代以外にかかる費用
- ワクチン代や健康診断費
- 保険への加入条件
- 健康保証の対象と期間
- 保証の対象外となる条件
- 先天性疾患が分かった場合の対応
- お迎え直後に体調を崩した場合の連絡先
- 指定された動物病院があるか
- キャンセルや返金に関する条件
特に保証は、「付いているから安心」と思わず、対象外になる条件まで読んでおきましょう。
説明を聞いて分からない部分があれば、その場で質問します。
国民生活センターも、購入前に動物の現在の状態を確認し、契約書をよく読んだうえで、健康状態やワクチン接種状況、特約について説明を受けるよう案内しています。
▶︎ 国民生活センター|ペット購入前の注意点
https://www.faq.kokusen.go.jp/faq/show/1488?site_domain=default
販売店からの説明を聞くだけでなく質問する
環境省によると、販売業者は購入希望者に動物の現在の状態を直接見せたうえで、健康状態や病歴、ワクチン接種状況、飼い方などについて対面で説明する必要があります。
しかし、説明を聞いて署名するだけでなく、自分から質問することも大切です。
気になることを聞いたときに、
- 分かりやすく説明してくれるか
- 健康診断書などを見せてもらえるか
- 分からないことを曖昧にしないか
- お迎え後の相談先が明確か
といった、スタッフさんやお店の対応も見ておきましょう。
質問しづらい雰囲気のまま、急いで決める必要はありません。
▶︎ 環境省|対面説明が必要な18項目
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/list_18.html
店頭で使える確認チェックリスト
気になる子犬がいたときは、以下のリストを使って確認してみてください。
健康状態
- 健康診断を受けた日
- 健康診断書の有無
- 噛み合わせ
- 鼠径ヘルニア
- ペコ
- パテラ
- 狼爪
- 男の子の場合は睾丸の状態
- 健康診断で指摘されたこと
- 現在経過観察中の項目
- 最近の体重と増え方
治療歴
- 過去に出た症状
- 治療した時期
- 使用した薬
- 現在も投薬中か
- 治療が終了しているか
- 症状を繰り返していないか
- 今後の通院予定
食事
- フードの商品名
- 1回の量
- 1日の回数
- ふやかしているか
- 普段の食いつき
- 食べ残しの有無
- ご飯前の反応
- 便の状態
予防と手続き
- ワクチンの種類・回数・接種日
- 次回接種の予定
- 駆虫や便検査
- マイクロチップの装着状況
- 飼い主情報への変更登録方法
性格と生活
- 人や犬への反応
- 鳴き方と鳴くタイミング
- 甘噛みの程度
- 一人で落ち着けるか
- トイレの様子
- 睡眠や遊びの時間
- 苦手なこと
契約
- 支払総額
- 保証内容
- 保証対象外となる条件
- 保険への加入条件
- お迎え後の相談先
- 体調を崩した場合の対応
まとめ|かわいさだけでなく普段の様子まで確認しよう
気になる子犬と出会ったとき、最初に目に入るのは、やはり見た目のかわいさです。
しかし、これから一緒に暮らすうえで知っておきたいのは、抱っこしている数分間の姿だけではありません。
健康診断の結果。
これまでの治療歴。
普段の食事。
ご飯を待っているときの反応。
鳴き方や甘噛み。
ワクチンやマイクロチップ。
そして、お店がどのように説明してくれるか。
私は実際に食事時間の様子を見たり、「ご飯の前はよく鳴きますか?」と聞いたりしながら、その子の普段の姿を知るようにしています。
健康上の特徴が見つかった場合も、それだけで迎える・迎えないを決めるのではなく、現在の状態や必要なケアを理解したうえで、家族として暮らしていけるかを考えることが大切です。
また、小さな子どもが抱っこするときは必ず座らせ、大人がすぐそばで支えてください。
子犬を迎えることは、その日だけの買い物ではありません。
分からないことを遠慮せず確認し、家族みんなが納得したうえで、お迎えの日を決めてくださいね。
参考情報
- 環境省「飼い主の方やこれからペットを飼う方へ」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/owner.html - 環境省「対面説明が必要な18項目」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/list_18.html - 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/chip_qa.html - 国民生活センター「ペット購入前の注意点」
https://www.faq.kokusen.go.jp/faq/show/1488?site_domain=default
